Sunday, December 30

歳末恒例 もちつき

「これから恒例になります」という幹事の思いつきで、カブール事務所で歳末恒例餅つき会を週末に行った。もち米は休暇に出てた上司がラオスとタイから調達し(その量10kg)、杵と臼に蒸し器は外交ルートで近くの日本人に借りてきて、あずき・きな粉は日本からの出張者に持ってきてもらい、取り粉の片栗粉にからみの大根は現地調達。

カブールで年越し組となった関係者やNGO、国連の人、ナショナルスタッフも混じってにぎやかな会となった。

前日から仕込まれた腕に自信のある専門家の料理(けんちん汁、白菜の浅漬け、たくわん、ほうれん草のおひたし、ロールキャベツ、コロッケなどなど)も振舞われ、豪勢な一日・・・まさに一日がかりのイベントになった。本当にもち米なのか、ラオスの市場のおばちゃんとは本当にコミュニケーションできていたのか、という心配をよそに、ちゃんとそれなりに餅が搗きあがって、けっこうな量のもちをついて、最後には鏡餅まで作って、終了した。もう十分お腹一杯。

事務所のナショナルスタッフにも声を掛けたところ、ちょうど自分のパートナーが来てくれた。家族のための休暇だったはずなのにありがたい。一緒に羽子板をやったが、動体視力がいいのか、すごい勢いで一方的に負けてしまった。大和魂も奮わず。彼らが強すぎる。カーン、カーンと陽気な音というよりも、カン・カン・カンとまるでとんかちで打ち合っているような音が歓声混じってこだましていた。

掃除婦のカリマは、きな粉とあんこが気に入ったらしく、日本人の間に混じって、はにかみながらもテーブル際であんころ餅を自分で作っていた。まだ若い彼女。おいしそうに口に運ぶ様子は甘いものが好きな少女そのものだと思った。そんな彼女もふと姿を見かけないなと思ったら、台所に立ってお皿とかグラスを洗い始めている。今日はお客さんなんで・・・と言ってもなかなか勝手がつかめなかったようだ。

月半ばに降った雪もそれ以来お見かけすることもなく、街の残雪はすっかり融けてしまい、空は透き通るように晴れ上がり、夜は放射冷却で寒さ厳しい。年末にかけては街もおとなしく、静かな時間が過ぎている。

今日は宿舎の水道管が破裂して断水した。
「去年と同じところがやられましたね」と言ってみたところ、誰も去年のことを知らなかった。この一年ですっかり宿舎住人も入れ替わってしまったなと改めて思い知らされた。この国の人の入れ替わりは早い。明日は年越しイベント。紅白を見ながら御節準備の見込みだったが、どうなることやら。

アフガンはいつもどおりの時間。正月休みも設定なし。事務所は31日、1日とお休みの予定。ナショナルスタッフが今日付けで一人退職。USAID に引き抜かれた。優秀な彼だったから、きっとまたどこかで会えることだろう。

いろいろとゆっくり振り返る余裕も無かったが、今年も無事に年末を迎えることができた。
今年も日本に帰れなくて、ごめんなさい。NHKワールドの年末編成のような番組を流している。日本のお正月がやっぱり自分に正統だと思ったりする。(この間クリスマス会を楽しんだというのに・・・。)妹や弟はちゃんと実家に帰っているのかな。明日電話してみようかな。

日本にいる、カブールにいる、世界に散っている皆々さま方に感謝しつつ、それぞれのまた新しい飛躍の一年を祈念して。

1 comment:

Unknown said...

うわ~。楽しそう。外国の空の下で食べるお餅の味はどんなだろうとか思うね。

どんな場所、どんな状態になっても何か楽しみを見つけられる余裕がなくなったらだめな感じがするし、良いことだよね。

今年も一年お疲れ様でした。また、どっかで会えることを期待してます。んじゃ。

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