バーミヤンやマザリシャリフでは雪模様とのことで、カブールにも遠からず雪が舞うことだろう。
駆け足で過ぎ去って行くはずだった秋も、後半は息切れしたのか、結局、冬の訪れが遅かったように感じる。陽射しが当たるとまだ温かくて、小春日和な一日もある。
それでも、冷たい雨が降って、雪も降りそうになって、ようやくの本格的な寒さの到来。深々と冷え込む静かな夜が過ぎて行く。見上げるカブールの夜空は、満天の星・・・とは都合よく行かないが、吐く息が白く広がっては散っていく。
12月はいろいろとイベントの多い月で、所長の交代が控えていて、ゲストも来訪する。12月頭にさっそく一足も二足も早いクリスマスっぽい会が週末に宿舎であった。アドベントカレンダーよりも早い、クリスマスディナーで、所長特製のオーブンチキンが登場した。
師走を迎えたカブール、冬場になると落ち着くはずの事件も減らず、郊外や市内での自爆テロや夜中にロケット弾が飛んでいる。かと言って何かが変わるわけでもなく、いつもの日常の延長が続く。もっともイスラム文化圏のこの国で、クリスマスや正月の雰囲気など微塵も無い。ここ数日事件が相次いでいるが、日本での報道はほとんど出ていない。テロ特措法も絡んで、政局が流動化しているが、もっぱら防衛省のスキャンダルで、アフガンのことなどほとんど取り上げられない。何のための国会議論なのか、焦点が見えない。いつのまにかアフガンとパキスタン向けの補正予算が付いたそうだが、もともとインド洋上での給油を想定した予算が回ってきたのだろうか、うちの事業にはほとんど関係の無いところで話は進んでいる。最近出されたSensil Councilのレポートによれば、アフガンは半分はタリバンの手中に収まってしまったという分析がある。先日起きた市内での自爆テロは、世銀事務所の真裏で、あとで見に行ったら壁には大きな穴が開いていた。勤務時間だったら、間違いなく民間人に被害が出ていた。事件場所は、うちの前の事務所の50m先でもある。カブール空港への送迎には必ず通る道で、2分前にはゲストハウスから送り出したばかりの友人がすぐ近くを通っていた。まったく何が幸いするのか分からない。
なんて、ちょっと社会のせいにしたって、なんにも解決にならないし、自分にできることも限られている。
淡々と過ぎて行く毎日。今週のイベントが終れば一気に年の瀬になってしまうのだろう。
淡々と過ぎて行く毎日。今週のイベントが終れば一気に年の瀬になってしまうのだろう。
先日日本から帰ってきた専門家の話で、久しぶりの休暇に出て、カブールでは気づかなかった心の底のざらざらした感じが、きれいに消えていくのを感じた、と言う。
なんとなく感受性に乏しいこの頃。ぼちぼち休暇の季節か、と予定調和的に都合の良い休暇理由を探してみたりする。こんな国で淡々と過ごすなんてもったいない。もっともっといろんな人とインタラクションしていきたい、と自分を奮い立たせてみたりする。ハンドリングが大事です。
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