Sunday, June 6

ハイチ雑感 - ハイチ入り

2010年1月の大震災から5ヶ月。ハイチ復興支援のためのプロジェクトが始まった。
去る3月下旬くらいから準備指示があって、5月末までの現地入りを目標にドタバタとしていたが、どうにか乗り切った。

到着当日は雷雨だった。

ホテルのロビーは雨漏りがしていて、フロントには、補強の支柱がはめ込まれている。チェックインを待っているとバンが到着して、緑色の手術着の医者やら看護師やらがわらわらと7-8人が降りてくる。ビニルのキャップを頭に付けたままの人もいた。ホテルとERを間違えたかと思ったが、彼らの宿舎でもあるようだ。ホテルのメインホールは屋根から崩れて落ちていて立ち入り禁止。施設1/3くらいが崩れているようだった。ホテルのテニスコートは周辺の避難者のテント生活で占拠されている。

幸い自分の部屋は雨漏りが無く、ネットも不安定だがつながっていて、テレビも映る。電気は時折り落ちるが、自家発電機が作動して、切り替えの度に目覚まし時計が狂う以外は不便はない。映るチャンネルは少ないが、CNNでは、アメリカの石油流出事故の現状を繰り返し報道している。5階建ての半地下2階だから、次に揺れたら崩れそうだなと思いつつ、気にしていられない。お湯のシャワーも出るし、エアコンも回っている。思ったより蚊が少なくて安心した。

ハイチは震災前から脆弱国家として、治安もめっぽう悪いと言うことで、武装警護員を伴っての移動が義務付けられている。外国人誘拐のリスクが高いということで、自由に出歩くことはできないし、徒歩の移動は団内ルールで禁止にした。一度被害にあえば、そのほかの団体の事業にも影響が出るので、横並びは仕方ないが不便だ。他の援助機関も同じような対策をしているため、警備員のコストもこの短い間に50%増えていた。予算がいっそう厳しくなりそうだ。

今回のミッションは2週間。日本との往復移動に5日かかる。ミッションの目的は、これから始めるプロジェクトの説明とオフィスの立ち上げ、他ドナー・国際機関とのコラボレーションについての協議が中心である。

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