プノンペンからシェリムアップまでの道のり、7時発の水上ボートに乗ろうと、向かった船付き場は、出発時間も近いというのに、人がいない。
一年で一番気温の高いこの時期、乾季の終わりで水位が低いために運航休止だった。
飛行機で向かえばあっという間の距離も、あえて時間をかけて遺跡に辿り着く方法を選ぶ。休暇は始まったばかり。時間はたくさんある。ぱぱっと移動して世界遺産に到着するのでは味気ない。・・・・ということで、ピックアップトラックの荷台に乗って移動することにした。
運転手後ろの後部座席(いわゆる車内)という選択肢もあったが、しっかり荷台を選ぶ。
人や荷物が集まって、目的地に向かって出発していく。運転手が客らしき人を見つけては声をかけ、値段交渉をしていく。客もすぐには乗ろうとしない。どちらも交渉上手。そんなちょっとした駆け引きが、見ていて微笑ましい光景に映る。
1時間ほど待ったところで、シートに6人、荷台に8人+原付2台+自転車1台+隙間を埋め尽くさんばかりの荷物を載せて動き出した。
途中で帽子が吹っ飛んでいったが、農道を舗装したような2車線の道路を駆け抜けていく風は心地良かった。
なんとなくガーナの雰囲気に似ている風景は、人間の営みの色があった。
とはいえ、6時間かかった荷台ですっかり日に焼けてしまい、腕の日焼け跡のツートンカラーが眩しく、痛い。のぼせた頭で払った代金は、あとで数え直してみたら随分多かった。
シェリムアップで出会ったフランス人男性。
欧州、アメリカ、アフリカ、アジア、太平洋州、オセアニアなどなど世界中、35カ国を回ったという彼。
落ち着いた先が、カンボジアだった。カンボジアに滞留して3年目。
10ヶ月前からシェリムアップで小さな旅行会社を経営している。
そんな彼には、カンボジア人女性の奥さんと、4ヶ月の娘と2歳半の息子がいる。
お父さんはフランス語で、お母さんはクメール語で話しかける。夫婦の共通語は英語。
「なぜ、カンボジアなのか?」
生活が楽(easy life)だといった。
優しい人がいる。人が親しみやすい。声をかけてくれる。あいさつが返ってくる。
ストレスを感じない。外国人相手の強引さも少ない。自然があふれている、と。
いくつなんだい?尋ねられて、もうすぐ30になると答える。
僕はもう40なんだよ、自嘲気味に言った。
彼からすれば、40というのは、何かあっという間に歳を迎えてしまったようなニュアンスを感じた。
僕からすれば、30というのは、口先で言った以上に、彼の歳との意外な近さを感じた。
20からみれば遠かった40も、30からすると、すごく近い。でも40にしてもまだ若い。
あと5年くらいはいるかなぁ・・・と、この国に留まる決意は特に決めていないようだった。
なんとなくこのライフスタイルの緩い感じ。彼の周りで流れている時間の柔らかさを垣間見た気がした。
価値観は人それぞれだ。さて、自分は何を選択していくか。40までにどんな生活を立てているのだろうか。やりたいことはたくさんある。より良く生きたい欲は限りないが、そのスタイルの可能性は多様だと思った。
カブールと比較して、カンボジア人の生活は実に眩しかった。
一年で一番気温の高いこの時期、乾季の終わりで水位が低いために運航休止だった。
飛行機で向かえばあっという間の距離も、あえて時間をかけて遺跡に辿り着く方法を選ぶ。休暇は始まったばかり。時間はたくさんある。ぱぱっと移動して世界遺産に到着するのでは味気ない。・・・・ということで、ピックアップトラックの荷台に乗って移動することにした。
運転手後ろの後部座席(いわゆる車内)という選択肢もあったが、しっかり荷台を選ぶ。
人や荷物が集まって、目的地に向かって出発していく。運転手が客らしき人を見つけては声をかけ、値段交渉をしていく。客もすぐには乗ろうとしない。どちらも交渉上手。そんなちょっとした駆け引きが、見ていて微笑ましい光景に映る。
1時間ほど待ったところで、シートに6人、荷台に8人+原付2台+自転車1台+隙間を埋め尽くさんばかりの荷物を載せて動き出した。
途中で帽子が吹っ飛んでいったが、農道を舗装したような2車線の道路を駆け抜けていく風は心地良かった。
なんとなくガーナの雰囲気に似ている風景は、人間の営みの色があった。
とはいえ、6時間かかった荷台ですっかり日に焼けてしまい、腕の日焼け跡のツートンカラーが眩しく、痛い。のぼせた頭で払った代金は、あとで数え直してみたら随分多かった。
シェリムアップで出会ったフランス人男性。
欧州、アメリカ、アフリカ、アジア、太平洋州、オセアニアなどなど世界中、35カ国を回ったという彼。
落ち着いた先が、カンボジアだった。カンボジアに滞留して3年目。
10ヶ月前からシェリムアップで小さな旅行会社を経営している。
そんな彼には、カンボジア人女性の奥さんと、4ヶ月の娘と2歳半の息子がいる。
お父さんはフランス語で、お母さんはクメール語で話しかける。夫婦の共通語は英語。
「なぜ、カンボジアなのか?」
生活が楽(easy life)だといった。
優しい人がいる。人が親しみやすい。声をかけてくれる。あいさつが返ってくる。
ストレスを感じない。外国人相手の強引さも少ない。自然があふれている、と。
いくつなんだい?尋ねられて、もうすぐ30になると答える。
僕はもう40なんだよ、自嘲気味に言った。
彼からすれば、40というのは、何かあっという間に歳を迎えてしまったようなニュアンスを感じた。
僕からすれば、30というのは、口先で言った以上に、彼の歳との意外な近さを感じた。
20からみれば遠かった40も、30からすると、すごく近い。でも40にしてもまだ若い。
あと5年くらいはいるかなぁ・・・と、この国に留まる決意は特に決めていないようだった。
なんとなくこのライフスタイルの緩い感じ。彼の周りで流れている時間の柔らかさを垣間見た気がした。
価値観は人それぞれだ。さて、自分は何を選択していくか。40までにどんな生活を立てているのだろうか。やりたいことはたくさんある。より良く生きたい欲は限りないが、そのスタイルの可能性は多様だと思った。
カブールと比較して、カンボジア人の生活は実に眩しかった。
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