Monday, August 13

In the Starry Night

7年前に日本に渡ったあるアフガン人青年がいる。

9.11の出来事が起きる少し前のこと、日本に行けば何とかなると、タリバンから逃れるために、アフガンを離れ、パキスタンを経由して成田に到着した。
彼は難民だった。

彼と最初に出会ったのは、彼が日本に来て1年以上経ってからのことだった。
難民申請を却下されながらも、弁護士やNGOなどの支援を受けて夜間中学に通っている頃だった。

ある人とのつながりで彼を知ることになり、会社の同期が中心となって彼を応援してきた。
一緒に温泉に行ったり、彼の境遇についての勉強会をし、彼に関する自叙伝を出版し、難民問題にかかわる集会に参加し、強制収用されないための署名活動を展開し、応援ソングを作り、また他国の難民とともにフットサル大会を開いたりして励ましあってきた。

彼は、昼間は働きながら、夜は夜間学校に通いながら日本語を勉強し、将来医者になるための勉強をしていた。難民認定の裁判は続けられながら。

彼は現在、24歳。
日本に来てもうすぐ7年目を迎える。
残念ながら難民としての認定はまだされていない。

そんな彼は最近結婚した。
お父さんになった。
そして、その彼がいま、カブールにいる。
うちの事務所のソファーに座って普通に携帯電話で誰かと話をしていた彼との再会。
電話しながら握手してきた。
そんな彼に対し僕は、こちらで覚えたアフガン式の抱擁で返してやった。

お母さんを連れてバーミヤンに旅行に出かけると言い残して、彼は出かけていった。
いまどこで何をしているのだろう。何を思っているのだろう。何を話しているのだろう。

なんとも表現しきれない、7年目の結実

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