昨年、青年招聘プログラムで日本へ派遣が決まっていたカブール近郊ロガール県の女性の教員がいた。
しかし、反政府勢力からの脅迫(学校や家族への攻撃予告)に遭い、その女性の派遣は中止することになった。
今朝、その女性が銃撃を受けて亡くなったとの知らせが入った。
事務所には使われることのなかった彼女のパスポートだけが残されている。
理由は「先生だったから」。
「現実とは言え、この国なかなか厳しい」とナショナルスタッフが唇をかみしめていた。
以下は当時、教育セクター担当だった人が書いた派遣中止となったときの状況。(カッコ内は追記。)
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イード(断食月明けの祝日)の前に自分の勤務する学校が爆弾騒ぎとなり、女性の教育にかかわるものは家族共々殺してやると言う脅迫を受けたとのことです。
(彼女は)(日本への派遣前日の)オリエンテーションにやってこなかったのですが、教育省は何も(事態を)知りませんでした。参加者の一人に対して「行けなくなった。」と電話してきたとのことで、急ぎ教育省に連絡をし、(予定通り参加するよう)説得してもらいました。説得に応じて昨日昼頃「参加できるようになった。これから出る。」と本人から私のところに喜々として電話があり、午後5時ごろ父親と共にオリエンテーションの会場にやってきました。
最近は女性の着ているものも昔ながらのコンサーバティブ(保守的)なものから、かなり、カジュアルでカラフルな格好まで幅が広がっています。
このWazima(女性)は、最先端をいっており、表情も豊かで英語もかなり流暢に話す方でした。
それが、昨日会場に現れた時には、黒ずくめとなっていて、顔もかなりの部分を覆って表情もなく、という様子でした。
お父様は地元の名士のドクターで見た目も話もきちんとした方でしたが、おっしゃることには、「うちの娘が行かないことで日本とアフガニスタンの外交に差しさわりがある、どうしても行かせなくてはならない、というのであれば誰を犠牲にしても行かせる。しかし、勘弁していただけるなら行かせたくはない。本人の将来のみならず、一族皆が犠牲になるかもしれない。」ということでした。
荷物は持ってきていませんでした。
お父様からは丁重に何度も謝られた後、本人にも意思を確認しましたが、先刻の電話とは打って変わって、父親の言うとおりにする、の一点張りでした。
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ご冥福を祈りつつ。
Student, teacher shot dead at Afghan girls school
KABUL Gunmen on motorbikes sprayed a girls' school near the Afghan capital with bullets, killing a teacher and a pupil in a new attack by groups opposed to female education, the government said yesterday.
The men opened fire on the school, about 60km south of Kabul, as teachers and students waited outside to go home after classes on Saturday, the interior ministry said in a statement.
"As the result of the attack by the enemies of education, two females were killed and two other females and a child were wounded," it said.
(Source: AFP)
Wednesday, June 13
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