Saturday, September 2

The Kite Runner

カブールでは、風が変わり、少し雨が降るようになった。
朝晩は涼しいというより、少し肌寒い。
長袖を着るまでもないが、次の季節が巡ってきたことを感じさせる。

市場にはスイカに代わってリンゴが並びだした。
雨上がりの午後、路上の埃が舞い上がり、落ち葉が通りを斜めに駈けていく。

週末、路地や広場では、子どもたちが凧揚げをしている。
1つ2アフガニ(=約5円)で買える凧は、ポピュラーな遊び道具。
日本のように正月に限らないので少し違和感を覚えるが、見ていて楽しい。
いい風が吹いているのか、結構空高くまで揚がっている。

アフガニスタンの子どもたちには、かつて冬の伝統行事として、凧合戦があった。
ガラス粉を塗った特殊な凧糸を使って、凧同士を戦わせる。
相手の糸を切った方が勝ち。
そして糸が切れて漂っていく凧を追いかけ、真っ先に取った者が、
その凧を自分のものにできる。
凧を追いかける子どもたちのことを、「カイトランナー」(凧追い)と言う。

帰国した際、本屋で思わず手に取った。
翻訳版が刊行されていた、アフガニスタン出身作家のデビュー作。
The Kite Runner (カイト・ランナー) / Khaled Hosseini (カーレッド・ホッセイニ)著

きっと日本にいたなら「遠い世界で起きていること」を、いま実際に目の当たりにしながら、外を元気に駆け回る子どもたちの笑顔が、絶えることなく輪となって拡がっていくことを祈らずにはいられない。

また平和の尊さを訴えかけるのと同時に、最近後ろを振り返ってばかりの自分に、
一人の人間として、あるべき生き様とは何かを訴えかけてくる作品。

Even if the current life is distressing, lonesome and painful,
Even if the lie to which I attached overturns others' lives from the basis,
Even if you apply the wound that doesn't disappear in my child through life by mistake of my violation,
Even if the fate that is shouldered even at time when I was born,
Even if even my irreplaceable person vanishes suddenly from this world groundlessly,
..."Yet, the earth does move."

Still the life advances,
You never know when someone may catch a dream from you,
You never know when a little word or something you may do may open up the windows of a mind that seeks the light,
The way you live may not matter at all, but you never know,
it might.

ちょっと早いが、秋の夜長にお勧めの一冊。

1 comment:

Anonymous said...

久しぶり、元気そうで何よりです。
いい言葉だね。この本読んでみたくなりました。

satoshi

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