Monday, July 31

Mazar-e-Sharif

1年半ぶりにアフガン北部の拠点都市、マザリシャリフに出張してきた。
カブールと違い、標高が低いため、気温が高い。日中は45度を超える。
ウズベク、タジクに近く、タジク系やハザラ系民族が比較的多い。


マザリは、市の中心部に「ブルーモスク」が配置されている宗教都市でもある。
北部同盟の支配したマザリは、かつての内戦でモスクが破壊されたが、街の再興に当ってまず、このモスクが再建された。街のシンボルを修復することで、人々の心のケアを優先したこの街の指導者はなかなかの切れ者と言えるだろう。
軍閥から政治家に転身したアタ知事の下、アフガンの中でも治安が良好に保たれていることもあり、帰還難民の流入によってスラム化の進むカブールよりも、順調に復興しているように見受けられた。

この「ブルーカラー」、アフガンではかなりポピュラーな色である。
かつてのタリバン政権が好んで使っていたことから、タリバンブルーとも言われる。世界で2箇所しか採れないラピスラズリに因んだ色とも言われるけれど、実際のところは不明。
アフガンの国旗は、赤・黒・緑で彩られているが、アフガン国営のアリアナ航空は、やはりブルーであるし、カブール市内を走る公共バスも、ブルーである。イスラムの女性が被るブルカも、アラブでメジャーな黒は珍しく、アフガンではもっぱらブルーと白が好まれている。
某プロジェクトの色彩パターンを赤を基調にしたところ、アフガン政府からはブルーに変更するよう要請があった。
それにしてもこの国、ブルー好きである。
(まさかタリバン時代への邂逅とは思えないのだけど。。)

現在、トルクメニスタンやウズベク、タジクから高圧電線を架設し、カブールまで電気を調達するプロジェクト進んでおり、マザリシャリフは中間都市となることから、市内の電力供給もカブールより安定しつつある。
非常電源用の発電機を回す必要がない分、久しぶりに静かな夜を過ごした。
幹線道路や市内道路が整備されたことによって、ヒトやモノの流通が盛んな印象を受けた。1プロジェクトが計画から完成まで2年から3年はかかると言われる中で、マザリ市内道路の整備のBefore-Afterを見ることができて、インフラ整備の有効性を強く感じることができた。やはりインフラ整備は社会基盤を整えるには欠かせない。

アフガンの現在、
北部を中心に晴天が続いており、旱魃が起き始めている。
中心地のカブールは、帰還難民の流入によりスラム化が進んでおり、都市環境の悪化は避けられない。地下水が枯れてきており、生活水に不自由し始めている。
南部はカンダハルを中心に、もはや戦争という状況。

マザリの復興が幻に終わって欲しくない。

さて、来月は夏休みを2週間取れることになりました。
北京と東京と、実家と、のんびりするために、今はバタバタのこの頃です。

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